屋根塗装、下地処理を怠ると………

マイスターホーム 大谷です。
本日、屋根の現地調査にお伺いさせて頂いたY様邸のコロニアル屋根は
8年前に塗装したとのことですが、塗膜が剥がれてきてしまってます。
私も下屋根にベランダから渡り確認した所、現在の屋根はこんな状態でした。
↓
上の写真のように、コロニアル屋根の塗膜は剥がれています。
手でめくればどこまでも剥がれてしまう位になっていました。屋根を塗装した後、
このような状態になるのは明らかに密着不良が原因です。
屋根の高圧洗浄をしっかり行っていない場合や、シーラーを適切に塗布していないと
塗装後、何年かして写真のようになります。早い場合は2~3年で剥がれてきます。
塗膜の密着不良をしているコロニアル屋根を再度塗装するには、まず高圧洗浄で念入りに
剥がれている塗膜、浮いている塗膜の除去を行います。私の経験からも同じような屋根を
高圧洗浄したことは多数あります、同じ痛み具合の屋根と比較しても1.5倍~2倍の時間は
掛かります。更に下塗りシーラーを塗装した後に、浮いてきたり剥がれてくる塗膜もあります。
そのため、シーラー後に剥がれた塗膜をケレン作業で除去してから、もう一度シーラーを塗布
することにしています。(コロニアル表層の密着ムラをなくすため)
そしてこのような塗装工事を行う業者は、絶対と言ってよいほど、スレートの重なりにすき間
を作るための作業、タスペーサー差し込みや縁切り作業を行っていません。
これもまた、私たち後から塗装する職人が塗装する前に縁切りを行いタスペーサーを差し込みます。
(長い年月の経った塗膜はカチカチのため、へラやカッターなどでの縁切り作業も大変です)
まだまだ長持ちさせることの出来るコロニアル屋根材もこの状態では痛みの進行を早めてしまうだけです。
同じ時期に塗装した屋根と比較してみましょう。
下地調整をしっかり行った後に塗装を行えば、下の写真のように劣化、色褪せはしてますが
剥がれが沢山あることはありません。通常は経年の劣化で塗膜が粉上になり、なくなって
いくことになります。
塗装を行うのに適した時期は、上写真のようにまだ少し色の残っているときです。
上写真と比べて見ても、同じ年数でここまで違うか………と思うほど違いは明らかです。
屋根塗装では下地処理を怠ると後に上写真のような結果になってしまいます。
このような結果にならないためにはまず、下地処理などをどのように行うか
説明を聞いて納得した上で塗装工事を依頼することをお勧めします。
P.S
塗装工事をお考えの際に、塗装店を選ぶ1番の基準は下地処理、下地調整を
適切にしっかり行う業者だと私は思ってます。何でも「始めが肝心」と
言いますが、当然塗装工事も同じです。始めの1、下地処理をまともに出来ないのに
あとの2~の塗装をまともに出来る分けありませんので。