あなたはどれにする?外壁サイディング4つの塗装方法

最もポピュラーな外壁材の一つであるサイディング。実際に弊社で塗装工事させていただくお家のなかでも、外壁サイディングが約半分を占めています。
サイディングの塗装について意外と知られていないのが、塗装方法にいくつか種類があるということ。スタンダードなのは一色の塗料でベタ塗りする方法ですが、サイディングの意匠を活かすような塗装方法もあります。
今回は代表的な4つの塗装方法についてまとめました。
【1】単色塗装
外壁サイディングの塗装で最も多く選ばれているのが、一色の塗料で全体を塗る方法。当社ではサイディング外壁の塗装のうち、約8割のお客様が単色塗装を選ばれます。とくに色褪せ、汚れ、雨だれ、ひび割れが多い場合は、単色塗装を選ぶことが多いです。
- Before
- After
単色で塗ると、サイディング自体についていた柄は消えてしまいます。みなさん最初は違和感があるようですが、塗装から一週間もすれば見慣れてくるとおっしゃる方が多いです。
- ①下塗り塗料を使って、サイディングと塗料の密着性を高めます。
- ②中塗りです。上塗りの塗料と同じものを塗ります。
- ③最後に中塗りと同じ塗料で上塗りを行います。
【2】クリアコーティング塗装
最近は本物の石やタイルに見えるような、デザイン性の高いサイディングも多いですよね。しかし一色の塗料でベタ塗りすると、せっかくの意匠性が失われてしまいます。そこで無色透明の塗料を用いて、サイディングの柄や風合いをそのまま活かせるのがクリアコーティング塗装です。
- Before
- After
現在のサイディングの雰囲気を損なわずに、防水性は取り戻せるクリアコーティング塗装。しかし注意点もあって、条件が揃わなければ採用できません。条件というのは、色褪せやひび割れなどの劣化が少ないこと。多少の色褪せならクリア塗料でも目立たなくなりますが、色褪せが激しいと仕上がりが悪くなってしまいます。そのため目安として新築から10年以内、ベストとしては7〜8年くらいまでに塗装されるのがおすすめです。
- ①色褪せやひび割れなどの劣化が少ない段階での塗装です。
- ②サイディングの意匠をそのまま残せるクリア塗料です。こちらは艶ありを使用しています。
- ③クリア塗料の2回目を塗ります。
【3】目地出し塗装
タイル風サイディングの場合、このように凹凸をつけてタイルと目地が再現されています。一色でベタ塗りすることもできますが、目地部分とタイル部分の色を分けて塗ることで、より本物のタイルに近い雰囲気が演出できます。劣化が進んでいてクリア塗装ができない外壁でも、こちらの目地出し塗装であれば対応可能です。
- Before
- After
目地出し塗装は、まず目地部分の色で全体を3回塗ったあと、短毛ローラーでタイル部分のみ塗り分けていきます。単純に塗る回数が多いだけでなく、細かい部分まで慎重な作業が必要です。通常の単色塗装の1.5〜2倍の時間はかかりますが、外壁サイディングのデザインの良さをしっかりと活かせる塗装になります。
- ①まずは目地色で3回塗りをします。この段階では単色塗りと同じ状態です。
- ②毛の短いローラーを使って、タイル部分のみ塗装します。
- ③完成!目地部分とタイル部分で色分けされ、本物のタイルのような仕上がりに。
【4】多彩仕上げ塗装
一色でベタ塗りするのは物足りない、しかしクリア塗装をするには劣化が進みすぎている…そんなときにおすすめなのが、複数の色を重ねる多彩仕上げ塗装です。特殊なローラーを使って2色3色と塗り重ねていくことで、タイルや石のような風合いを再現できます。
- Before
- After
多彩仕上げ塗装も、通常の単色塗りに比べて手間のかかる塗装です。そのぶん見積り金額も上がりますが、塗装後10年間の満足感を考えると決して高くはないと思います。高級感や立体感のある外壁にしたいという方はご相談ください。
- ①塗料を密着させるシーラーを塗ります。
- ②全体にベース色を塗ります。仕上がり次第で2回重ねることも。
- ③特殊なローラーで模様をつけて、クリアコーティングしたら完成です!
まとめ
最もコストが抑えられてスタンダードな塗装は、単色で塗る方法です。外壁材の傷みが少なく、サイディングの意匠を残したいのであればクリアコーティング塗装も視野に入ってくるでしょう。サイディングの色褪せやひび割れが気になる場合でも、目地出し塗装や多彩仕上げ塗装なら意匠性をアップさせることができますよ。
仕上がりの好みもありますが、どの塗装方法が向いているかはプロの適格なアドバイスが必要です。お客様のご要望をうかがったうえで、外壁材の状態を見ながらベストな塗装方法をご提案させていただきます。