外壁塗装は果たして必要なのか?~外壁塗装の目的とタイミング

外壁は建物の印象を決める重要な役割を果たしています。外壁が綺麗に保たれていると、手入れの行き届いた家という感じがして、とても良い印象を持ちますよね。
逆に、外壁が汚れていたり、劣化が目立つ家は、あまり良い印象ではありませんよね。
家の中はまめに掃除される方も多いと思いますが、毎日過ごす場所こそ綺麗にして居心地よくしたいと思うからですよね。
外壁も家の中と同じです。
居心地よく長く住み続けるためには、定期的にメンテナンスを行うことが重要なのです。普段じっくり見る機会はないかもしれませんが、住んでいる人以外は逆に外壁こそよく目にするものだと思います。
よく「外壁塗装」の広告や看板などを見かけることがありますが、実際に必要なの?と疑問に思っている人もいるでしょう。
家を建てたはいいけれど、外壁塗装のことなんて全く分からない、という人がほとんどですからね。「やった方がいいのだろうけれど費用が高そう」、とか、「うちはまだまだ家を建てて10年もたってないから先の話」などと話を聞くこともありますが、実際にそうなのでしょうか?
この記事では、外壁塗装の必要性、外壁塗装の目的や塗り替えのタイミングなどについて説明していきたいと思います。
外壁塗装の目的とは
まずは、外壁塗装を行う目的について。
1. 見た目を綺麗に保つ
2. 建物自体を保護する
目的は以上の2点が考えられます。ではそれぞれ詳しく見ていきたいと思います。
見た目を綺麗に保つ
一つ目はやはり見た目ですね。
外壁塗装をすれば、新築の時のような輝きや艶が蘇りますので、築年数のたった古い家でもまるでリフォームをしたかのように生まれ変わります。
また、外壁の色合いが変われば、家自体の印象も大きく変わってきますので、好みの色合いにすることで、家の雰囲気自体もがらっと変えることが可能です。
色あせ、ヒビ割れ・剥がれなどは見た目にも印象が良くないですよね。
家自体を保護する
二つ目の目的、それは家の保護です。これこそが重要な目的だと言えるかもしれません。
外壁を塗り替えることで家が守られる?と疑問に思うかもしれませんが、家自体を紫外線や風雨などの過酷な環境から守ってくれているのは、外壁塗装で塗料を塗ったときにできる「塗膜」なのです。
ですから、外壁塗装を行えば、家自体を保護することができるというわけです。
家を守ってくれる「塗膜」とは
では、「塗膜」とはいったいどのようなものなのでしょうか?
塗膜とは、塗料がかたまってできた膜のことです。非常に薄い膜ですが、とても重要な役割を担っています。
塗膜の役割
塗膜の役割は、外壁を紫外線や強い風雨などのダメージから守ることです。
外壁塗装は一回塗料を塗って終わり、というわけではなく、3回ほど塗装を繰り返して完成します。
1回ごとの塗装作業で、塗膜ができるのですが、その役割をしっかりと果たすためには、塗装の作業工程が非常に重要になってきます。
ただなんとなく塗っただけでは、塗膜としての十分な役割を果たすことはできません。
塗料を塗った後十分に乾かすかどうか、これがキーポイントになるわけです。
塗膜には寿命がある
塗膜はいつまでもその役割を果たせるわけではなく、年月とともに劣化していきます。
塗膜が劣化したままの状態を放置したらいったいどうなるか?つまり外壁塗装を行わなければどうなるか?
外からのダメージを塗膜により防ぐことができなくなってしまい、直接紫外線や風雨の影響を受けてしまうことになります。
建物の内部に水が侵入してしまうと、建物自体が腐食してしまい塗り替えだけではどうにもできなくなってしまいます。
結果として、建て替えや大規模なリフォームなどが必要になるケースもでてくるのです。
外壁塗装は、家を守るためには絶対にやらなければならないものなのです。
どのタイミングで塗り替える必要があるのか?
では、いったいどれくらいのタイミングで外壁を塗り替える必要があるのでしょうか?
理想は7~10年
家を守る塗膜には寿命があります。
塗料によって、定められた耐用年数があります。塗料の種類にもよりますが、おおよそ7~10年くらいが寿命と言われています。
新築の場合には、10年以上たってもまだ綺麗な場合もありますが、長い目で見れば早いタイミングで塗装を行っていった方がよいでしょう。
外壁の環境によっても塗り替えのタイミングは違う
また、同じ塗料を使って外壁塗装を行っていても、周りの環境や塗装箇所によって、劣化が進みやすい場所もありますので注意が必要です。
・紫外線や風雨の影響を受けやすい屋根
・下地が劣化している箇所
このような環境・箇所は、塗料の耐用年数よりも、実際の外壁の劣化の進み具合を見て、外壁塗装を行うべきか判断しなければならないでしょう。
塗り替えるタイミングは外壁を見て判断
では、こんな外壁になったら塗り替えた方がよい、という目安というものはあるのでしょうか?
1. チョーキング
手で外壁を触るとまるでチョークみたいな粉のような物が手につくことがあります。これがチョーキングです。
表面を触ってみて粉が手につくようであれば、塗膜が傷み始めているというサインですから、外壁塗装を視野に入れて考えた方が良いでしょう。
2. 色褪せ
外壁や屋根は、紫外線や風雨などの影響でだんだんと色が変わっていきます。
見た目にも綺麗ではなくなるので、色褪せが目立ち始めたら外壁塗装を検討した方が良いでしょう。
3. 塗膜の剥がれ・ひび割れ
紫外線や風雨などの影響で、塗膜がはがれてしまったり、ひび割れが生じることがあります。
特にひび割れた状態で放置してしまうと、その部分から雨水が建物内部に浸入し、建物そのものがダメになってしまうリスクがあります。
そのような場合、外壁塗装ではカバーできず、大掛かりな工事を行う必要がでてきますので早めに外壁塗装を進めていきましょう。
4. 鉄部分が錆びている
雨水などによって鉄の部分には錆びが生じます。
錆びを放置してしまうと、劣化はどんどん進んでしまいます最終的には腐ってしまいますので、タイミングを逃さないことが重要です。
5. カビやコケが目立つ
特に北面の日光が当たりにくい湿度の高い箇所では、カビが生じやすくなります。また日が当たる場所ではコケが生えてしまうこともあります。
見た目にも悪く、塗膜の役割が十分に果たせませんので、早めに外壁塗装を考える必要があります。
まとめ
自分の家はまだまだ大丈夫、そんなふうに思っていた方も、まずは一度ご自宅の外壁をご確認ください。
塗り替えの目安となる症状に当てはまっていることはありませんか?もし一つでもあるようなら、このくらいなら大丈夫と勝手に判断せず、まずは外壁塗装業者にご相談されることをおすすめします。
外壁のメンテナンスを怠ると、数十年後にきっと後悔することになると思います。
大切な我が家だからこそ、しっかりと手をかけて守っていきましょう。